レバレッジに対する誤解
FXにおいて最大の利点の一つであり、特徴であるのが、レバレッジです。
国内業者では25倍まで、海外業者では数百倍~数千倍までと様々あります。
ただ、レバレッジの話をすると、
「FXは危ない!」
と言われることもあります。
レバレッジは本当に危険な存在なのか?
ネットや書籍などを見ると、
「慣れないうちは、レバレッジを低く設定しましょう」
という記事をよく見かけます。
リスクを取りたくないから、出来る限り低レバレッジで取引をした方がいいというのはその通りでしょう。
私も教える時はそのように確かに教えます。
ただ、実際には、レバレッジの高い低いというのはあまり気にしなくてもいいと思っています。
なぜかというと、レバレッジの数値は損益額に関係ないからです。
レバレッジの復習
レバレッジというのは、証拠金と取引に本来必要な額の比率によって算出されます。
例えば、1ドル=140円のレートだとして、米ドル円を1万通貨で取引を行ったとします。
この場合の取引において必要な額は、
140円×1万=140万円 となります。
ここで、証拠金を10万円用意して、1万通貨の取引を行えば、証拠金の14倍の取引をするのですから、レバレッジは14倍になります。
証拠金を70万用意すればレバレッジは2倍で、証拠金を140万用意すればレバレッジは1倍となります。
そのため、証拠金10万円を用意して1万通貨の取引をしたいと決めた時点で、レバレッジは自動的に
14倍掛かっていることになります。
上記の3つの例を挙げてみましたが、それぞれのケースで10pipsの利益が発生した場合、利益額はどうなるでしょうか?
実は、利益はすべて同じで1,000円です。
レバレッジが損益額を決めるわけではない
FXにおける損益額は、ロット数とpips数で決まります。
レバレッジが何倍だろうと、「1万通貨の取引で10pipsの利益が発生した」という部分が変わらない場合、
損益額に違いは出ません。
ですので、「レバレッジが何倍か?」というのは、実はどうでもよく、
「今からどれくらいのポジション量で取引をして、何pipsの損益が発生すると損益額はいくらになるのか?」
という部分を大事にすることが大切です。
次の2つの文章を見て、あなたはどのように感じるでしょうか?
「証拠金10万円で1万通貨の取引をし、+10pipsになったら利益確定、-10pipsになったら損切り。勝ったら1,000円の利益、負けたら1,000円の損失」
「証拠金10万円で1万通貨の取引をし、+10pipsになったら利益確定、-10pipsになったら損切り。レバレッジは14倍」
上の文章は、それほど怖くはないですが、下の文章は、怖く感じたのではないでしょうか?
ですが、やっていることは同じことです。
ですので、「トレードする際にはレバレッジが何倍かではなく、想定しうる損益額がいくらなのか?」
という部分にフォーカスしていきましょう。