貿易赤字で有名なのがアメリカです。
アメリカは貿易赤字と財政赤字のいわゆる「双子の赤字」を抱えています。
その額は膨大で、すぐに解消される額ではないので、
貿易収支の指標が発表されても為替にはあまり反映されません。
それは、アメリカが貿易赤字だということを世界中が認識しており、
多少改善されたからといって、急にどうこうなるものではないことを知っているからです。
この貿易収支の指標は直近の動きよりも、むしろ長期的な観点で見ていくことが必要です。
つまり、前回の指標や予測値と比べて良し悪しを決めるのではなく、
今までどれだけ赤字が膨らんだのかという累積値て見るとよいでしょう。
そういう観点からアメリカを見た時、赤字額がドンドン膨らんでいくような傾向があれば、
ドルの価値は落ちていくでしょう。
すると、アメリカは資産を海外に流出しているので、アメリカ自体が弱くなる可能性を秘めています。
そのため、1~2年の感覚で貿易赤字でを見て、貿易赤字が膨らんでいれば、
徐々にドルは安くなりますし、徐々に改善されているのであれば、ドルの価値は高くなるでしょう。