国際収支論は、為替レートは経常収支が安定する均衡水準にならなければならないとされいます。
この国際収支理論は、多くのエコノミストが重要な理論として考えられています。
国際収支は、経常収支と資本収支という2種類の収支から構成されています。
経常収支は自動車や生産品など有形の目に見える品目に関する指標です。
輸出入の黒字や赤字は貿易収支と呼ばれています。
貿易収支は一定期間における一国の輸出と輸入の差額を示します。
輸出>輸入の時は、貿易収支はプラス、つまり黒字になります。
逆に、輸出<輸入の時は、貿易収支はマイナス、つまり赤字となります。
貿易赤字は一般にその国の通貨価値にマイナスの影響をあたえるため、
その国にとって望ましくないと考えられています。
例えば、アメリカの貿易統計では輸出より輸入のほうが多いと、
アメリカのモノが外で買われるよりも、
アメリカ国内で外国の商品が買われている量が多いことになります。
外国企業はアメリカで販売しているので、当然価格は米ドルです。
しかし、そこで消費された米ドルは各国へ持ち帰って自国通貨に替えられます。
つまり、アメリカから米ドルが流出するため米ドルの価値が下がります。
逆に輸入より輸出が多いと、米ドルが海外に流出する量が減るため、
米ドルの価値が上がります。