本当は怖い「貯金の話」日本人が植えつけられた貯金美徳主義の裏側とは?

本当は怖い「貯金の話」日本人が植えつけられた貯金美徳主義の裏側とは?

私達は、事あるごとにお金を必要とします。

そのために、不測の事態を考慮して、普段、預貯金をしています。

必要以上の預貯金は、お金を眠らせているだけになってしまいます。

多少のリスクはあるにしろ、積極的に運用や投資をすることで、少しでも殖やしたいところです。

ただ、日本人は、先進国の中でも預貯金が、とても大好きな国民です。

総資産の半分以上は貯金に回す実態があります。

ところが、欧州では約30%、アメリカでは、15%ほどしかありません。

では、なぜ、日本人は利息もほとんど望めない貯金にこれほどまでにつぎ込むのでしょうか?

 

この原因ですが、太平洋戦争時代にまで遡ります。

1930年代、日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本政府は増え続ける戦費調達に困っていました。

そこで、国は一般国民の貯金を使おうという考えに至りました。

人々に貯蓄を奨励し、その預貯金を戦争のための一部に充てるため、国民貯蓄奨励運動というのを開始しました。

ビラなどにスローガンを掲げ、「日本が勝つために」「自分達の生活を守るため」

という名目で貯金を促しました。

その目標額というのは、えげつない金額とも言われています。

 

さらに、敗戦によって国を立て直さざる得ない状況で、同じような手法で貯金を促しました。

郵便局のネットワークを利用して同様に預貯金を促し、公共事業を後押しして、戦後の復興を進めました。

そのことにより、見事、先進国の仲間入りを果たしたわけです。

そして、現代になっても、この頃からの、「貯金は美徳」という考え方が、今にも引き継がれてしまっています。

 

しかし、今は時代が違います。

貯蓄から投資へというスローガンを政府は掲げていますが、本音は反対と言ってもいいでしょう。

国民の貯金→金融機関の国債の購入→国は無駄遣いしても大丈夫

こんな構図が出来ていると言っても言い過ぎではないような気がします。

さすがに、最近は貯金優先主義が過ぎて、経済が回らなくなってきているので、消費を促しています。

我々国民が盲目的に信じている価値観をリセットして、今の時代における預貯金の意義や意味を自分なりに再定義する必要が、これからは必要かと考えます。


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