コロナ禍でトレーダーが気になっている通貨は?
新型コロナウイルスが世界中に感染を広げ、感染者数に強烈な歯止めが効いていない現状です。
変異株も次々と発見され、2度目、3度目の感染もあり得る状況で、世界は混沌としています。
マーケットでは、2020年の3月に非常に大きな暴落が世界中で起こりました。
その後、株式市場は復活して、堅調なマーケットが続いています。
不確定要素が多い相場状況で、他のトレーダーは、どんな通貨に注目しているのか?
3つの注目通貨について、少し解説をしておきたいと思います。
世界の基軸通貨米ドルは外せない
世界で一番取引されている通貨ペアはユーロドルですが、次に取引額が多いのは、米ドル円です。
世界の基軸通貨で取引量もNo.1の米ドルと、アジアの通貨取引額No.1の円の組み合わせ、一般のニュースでも日経平均株価と並んで相場状況が紹介され、日本人にとっては、馴染みのある通貨ペアです。
世界がどんな状況でも日本では、米ドル円は主役を譲らないでしょう。
日本でのシェアは60%以上ある通貨ペアですから、誰がなんと言っても米ドルは最注目ということになります。
豪ドルはスワップ派に人気
FXでの運用の一つにスワップポイントを狙う手法があります。
高金利通貨の豪ドルは、スワップ派のトレーダーを始め、外貨預金・投資信託にまで多くの商品があり、昔から人気のある通貨です。
少しチャートを見てみます。
豪ドル円の週足ですが、真ん中のコロナショックからV字で回復し、最近はここ3年の高値を更新してきています。
スワップポイントのインカムゲインの上に、為替差益のキャピタルゲインも期待できることもあり、注目されています。
まだこれからも伸びて、90円あたりまで目指していくのかがポイントになります。
トルコリラの強トレンドは見逃せない
スワップポイントが高い通貨の一つに、トルコリラがあります。
トルコは若年層の多い人口で、次世代の経済大国の期待を担う成長可能性の高い国です。
異常に高い政策金利であるので、日本の一部のトレーダーが以前から注目していた通貨なのですが、マイナー通貨のため、一般トレーダーでは、手を出しづらい通貨ではあります。
こちらもチャートを見ていきます。
月足で表示させています。
高金利通貨であり、多少の下落ならスワップポイントでカバーできるのですが、ご覧のとおり、ほぼ、一直線に下落しています。
これでは、インカムゲインが高くても為替差益のキャピタルゲインで、利益が吹っ飛びます。
金利の高さに惹かれて購入して痛い目を見たトレーダーも多いと思います。
元々、流動性の低い通貨ですので、ファンドの餌食になりやすいのです。
チャートの真ん中の大きな陰線は、その売りの仕掛けで、トルコリラ円のレートが一時的に10%近くまで下落し、個人トレーダーの100億ほどのポジションが強制ロスカットになったとも言われています。
逆に言えば、このトレンドが続いている最中は、売りで仕掛けることも出来ますし、底値あたりで買いで拾うことも可能ということも言えます。
まずはメジャー通貨での取引が基本
うまくいけば、上記のように、オイシイ通貨もあるのですが、ギャンブルに近い投資では意味がありません。
まずは、スプレッドが小さく、基本中の基本の米ドル円を軸に、トレンドが出やすく、テクニカルも効きやすいユーロドルを取引するのがいいでしょう。
一発逆転を狙うようなトレードは、いつか、確実に身を滅ぼします。
裏技は、オモテの技が習得出来てからやるべきでしょう。