取引にあたって出した注文が成立した後、その注文の反対売買をしない限り、
ポジションを保有し評価額が変動します。
持っているポジションを決済しない限り利損を確定することはありません。
それをいいことに、投資家の中では、
「今は評価額がマイナスだが、いずれプラスに変わるだろう」
と考えて損失が出ているにもかかわらず、そのままポジションを持ち続ける人がいます。
それで本当に利益に変換すればよいですが、そうなるとは限りません。
なぜなら証拠金には限界があるからです。
証拠金とは業者に預けている担保です。
つまり、取引によって出た損失は証拠金から減らされます。
しかし、仮に証拠金が10万円だったとして、損失額が15万円になってしまった場合、
実質取引ができないことになります。
そういった事態を防ぐためにあるのがマージンコールと自動ロスカットです。
マージンコールは、簡単に言うと、証拠金残高がある基準を割り込んだことを投資家に教えるシステムです。
ある基準はFX業者によって異なりますが、50%~80%の間が多いです。
投資家に教える方法としては、メールや取引画面の表示など様々です。
マージンコールが発動すれば、その基準値以上になるように追加証拠金を入金するか、
保有しているポジションを決済して基準値に戻す処理をするよう要請されます。
マージンコールは証拠金が減っていることを業者が教えてくれる警告ですが、
最近ではそれを設けてないでいきなり自動ロスカットにされる業者も多いです。