「損小利大」は本当に正しい?FXの常識を考える
「FXトレードでは、損小利大を徹底すべきだ!」
というような提唱が様々な本やサイトにもよく書き込まれています。
私も賛同はしますが、わかっていても、なかなか出来ないというのが本音でしょう。
今回は、その原因や「本当に損小利大の理論でいいのか?」
というところを解説していきます。
損小利大とは?
損小利大とは、「損切りは早く最小限に抑えて、利食いはゆっくりとして伸ばしていく」という意味です。
例えば、利確が50pips・損切りが15pipsのトレードを継続した場合、1勝3敗でも利益は残ります。
このように、損小利大のトレードでは、少ない勝率でも利益を上げることが出来て、一見するといいような気がします。
しかし、実践は難しいものですし、何でもかんでも損小利大が良いというわけではありません。
損小利大の落とし穴
損小利大が簡単に実践出来ない理由で、まず挙げられることは、損小利大をやろうとすると、勝率が下がることです。
勝率と損小利大は反比例の形になっていて、利確幅を大きくして損切り幅を小さくすれば、必然的にロスカットにかかりやすくなります。
これで我慢ができればいいのですが、慣れないうちは、勝てないことにストレスを感じてしまい、勝率重視になってしまうために、利確幅が小さくなってしまうのです。
そして、プロスペクト理論にあるように、利益は早く確定しようとして、損切りは先延ばしにしようとする心理が働くことも損小利大から、かけ離れてしまうことも理由に挙げられます。
人間の本能的な部分ですので、そう簡単に損小利大を実践出来るというわけにはいかないのです。
損小利大をあきらめる手もあり
こうなると、トレードで勝つことは難しいのではと感じてしまいます。
ならば、逆転の発想をすればいいだけです。
それは、「損小利小」のトレードを行うということです。
損失も利益も少なく、コツコツと積み重ねていく、という感覚です。
これならば、利食いにかかるまでの時間的要素は短いので、ストレスはそれほどかかりません。
自ずと勝率も高くなり、トレードの充実感もあるでしょう。
そのうち、たまに利益を伸ばせる時があるので、利大のホームランが出せればラッキーという形で、取り組めます。
慣れてくれば、損小利大が当たり前になってくることも出来るでしょう。
ただ、気をつけなければいけないのは、「損大利小」です。
コツコツと積み上げてきた利益を一回の損失で失うのは、精神的ダメージをかなりくらいます。
トレードは結果が全てですから、損大利小も間違いではありませんが、あまり好ましくないと言えるでしょう。
損小利大・損小利小・損大利小・損利同等、どのスタイルも資産は増やすことは出来るものです。
あなたに合った独自のスタイルを見つけ出したら、それは強みになります。
試行錯誤しながら取り組んでみてください。