FXの「ストップロス注文」(SL)の決め方
損切りはFXトレードでは必須のスキルです。
ただし、どのような損切り方法を採用したらよいかというのは、迷いどころだと思います。
今回は、いろいろな損切り方法を紹介します。
あなたに合った方法を探してみてください。
固定pipsでのストップロス注文
一番単純明快な方法です。
1回の損失を20pipsや30pipsなどと固定することで設定する方法です。
何も考えなくて良いので、一番ラクな方法ですが注意する点もあります。
それは、損切り幅を固定にすることで、毎回失われる金額は一定になりますが、値幅やボラティリティーが高い状態ですと、損切りにかかりやすくなるということです。
つまり、1日50pips程度の値幅で推移している時の20pipsのストップロスと、1日100pipsもあるような値幅で推移している時の20pipsのストップロスとでは、全然違う状態であるということです。
値幅が極端に狭い状態であれば、利確と損失のバランスが悪くなりがちで、値幅が極端に広ければ、すぐにストップロスにかかってしまうということになります。
ですので、最初は固定pipsでもいいとは思いますが、慣れてきたら相場に合わせたストップロスを決めていくことが必要です。
直近高値・安値でのストップロス注文
その名のとおり、直近の高値・安値に設定する方法です。
エントリーしたポイントに一番近い高値・安値あたりに設定していきます。
比較的迷いにくい方法だと思います。
この方法が活躍する場面は、トレンド時です。
それは、トレンド相場では、直近の高値や安値を超えることなく動いていくという性質があるからです。
ただし、値動きが荒いような場面では、ストップロスに引っかかってしまうこともあります。
また、場合によっては、ストップロスが狭い場合もあり、エントリーしたポイントが悪いとすぐにストップロスにかかることもあります。
サポートライン・レジスタンスラインでのストップロス注文
節目となるようなサポートライン・レジスタンスラインに設定する方法です。
損切りのラインは明確ではあるものの、どのラインが重要であるかというのは、最初は戸惑うことがあります。
基本的には、短時間足よりも長時間足でのラインは重要ですので、これを基準とするとよいでしょう。
また、何回かそのラインで上げ止まり・下げ止まりが見られるようならば、重要なラインと呼べるでしょう。
注意したいのは、重要なラインを選定しても、現レートと離れすぎている場合は、ストップロスの機能を果たさなくなることです。
離れすぎていれば、それはストップロスに基本的にかかりにくいということになるので、設定しても意味がないということです。
これは、暗に、ストップロスにかかりたくないからという気持ちも出てきている現れです。
利確と損失のバランスの取り方も、ある程度重要になります。
テクニカル分析のインジケーターでのストップロス注文
テクニカル分析でのインジケーターなどで設定する方法です。
移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカルインジケーターを基準にします。
例えば、
「移動平均線を超えたり抜けたりしたらロスカット」
「ボリンジャーバンドの±2σタッチでロスカット」
などという感じです。
損切りポイントが明確ですので、わかりやすいです。
テクニカルインジケーターを使う際に、どのテクニカルを使えばいいかという問題はありますが、これは、使いやすいものを選択するという方法でよいかと思います。
気になれば、様々なテクニカルを使ってみて、しっくりくるものを使うようにすればいいでしょう。
時間経過でのストップロス注文
ポジションを保有した時間によって決済をしてしまう方法です。
あらかじめ設定しておいた時間で、プラスマイナス関係なく決済を行います。
「次の日まで待たずに寝る前、または0時になったら決済する」
など、時間を区切って設定して決済します。
特に、長くチャートを見られないようなトレーダーには有効です。
また、慣れてきたら、「成り行きで監視をしていたけれど、○○分経っても利益に転換しそうにないから仕切り直しで決済する」
というような使い方も出来ます。
他のものと併用できることも利点ではあります。
ただし、利益が乗っている最中で、まだ伸びそうだけれど、決済になってしまうということもあるので、そういう意味では、使う場面も臨機応変にした方がいいことも往々にしてあります。
いずれにせよ、何かしらの方法は必要
ストップロスを置かないトレーダーというのは、基本的には、負けトレーダーです。
損切りは、アマ・プロ問わず、誰しも嫌なことですが、これをしておかないと、イザという時に大きな損失を出すこともありますので、上記の方法、どれでも構わないので、必ず入れるようにしておきましょう。
また、前回の記事のポジションサイズにも関係することですので、資金管理という意味で、合わせて考えるようにしていくとよいでしょう。