FXに新型コロナは影響があるか?
新型コロナウイルスが世界に蔓延するようになって、1年と少し経ちました。
この期間で、FXの世界では、変化があったのでしょうか?
また、これからは、どのように推移していくのでしょうか?
振り返り、今後を占ってみます。
FXトレーダーは増えている
新型コロナウイルスが世界中で拡大している最中(さなか)、FXトレーダーは増えています。
というより、投資全体が盛り上がっていると言ったほうが良いでしょうか。
金余りになってFX投資に火が点いている
新型コロナウイルスの感染で、世界の国々はロックダウンを強いられ、その救済として、各種の給付金が支給されました。
日本では全国民に10万円でしたが、アメリカでは、30万円支給されました。
給付金が支給されたものの、その使い道とはというと、実は、簡単に思いつくものは、ネットショッピングや動画サービスを見るぐらいしかありません。
外食や飲み会はでは使えない、外出するようなアミューズメント施設は休業中ということになると、インドアの趣味を持っていなければ、消費するところがなくなります。
いわゆる、金余りのような感じのようになったのです。
結果、「投資でもやってみようか」ということになり、FX業界にもお金は流れていき、トレーダー数も増えています。
テレビCMで、FXを始めとする投資のCMが目につくことが最近多くなったのもその影響でしょう。
100円から参入できるとならば、ゲームで課金するよりも、実際にお金が増えるかもしれない投資をやる流れになるのもわかります。
副業としてのFX参入も多い
一方、金余りとは対称的に、コロナ禍で、本業の給与が減り、余裕がなくなり、副業としてFXを始めるというパターンも多くなりました。
在宅でデキる仕事として、また、本業がリモートワーク化することによって、FXは普及していったのです。
パソコン1台あればできるので、相性としては、申し分ないでしょう。
在宅に通信環境がなくても、wifiがつながる環境であれば、トレードはできるので、シェアオフィスやカフェでチャートを開いて分析している人も見られるようになりました。
パソコンがなくてもスマホでもトレードは可能ですから、まさに、どこにいても投資ができる状態は整っていると言っても過言ではないでしょう。
コロナによる値動きの変化を読み取る
では、実際、コロナ禍でどのような値動きの推移をしていったのか確認してみたいと思います。
2020年1月からの米ドル円の振り返りです。
その時がやってきたのが3月の初旬でした。
コロナで世界が麻痺状態になるというトレーダーの考えが伝播し、マーケットは急落していきました。
それがチャートの左部分にある大きなローソク足の動きです。
米ドル円も一時100円台まで下落しましたが、その後は急速に戻してきています。
マーケットの混乱はかなりのものでした。
その後、世界各国のコロナ感染者数は減ることなく、経済へのダメージが深刻化していくことが予想され、元に戻ったレートも弱気になっていきました。
チャート中盤の下落はそれを物語っています。
今年に入ってからは、コロナとの戦いは長期化すると見られ、各国の中央銀行は、金融緩和に糸目をつけていません。
その結果チャートの右側部分のように、V字回復をして現在に至っています。
為替市場は政府、企業、個人を問わず、世界中の様々な場所で色々な理由により、通貨の売買が行われています。
ですので、世界的な関心事であるコロナの影響は、上記のチャートのように必ず影響を受けるというわけです。
今後は、誰しも予想し得なかった回復相場が、いつショックに転じるかというところに注目が集まります。
相場は神のみぞ知るものですので、今後はどうなるかわかりませんが、このまま順調に推移するとは、私は思っていません。
過剰な金融緩和のツケは、どこかでひずみを生み、それは、マーケットに跳ね返ってくることでしょう。
ただ、私達、トレーダーは、粛々とトレードをこなしていくだけです。